2050年の世界 ~見えない未来の考え方~

10年以上前に「100年後の世界」という本を読んだことがあります。

本が手元に無いのでタイトルもはっきりとは覚えていませんが、覚えているのはこんな事くらいです。

『世界の覇権を握るのは、アメリカ、トルコ、日本
日本は月の裏側に基地を築き宇宙戦争を仕掛ける
(かつての真珠湾攻撃のように再び奇襲攻撃、相手国は?忘れました)
中国はいずれ衰退する』

そのときは日本が再び戦争を仕掛けるなんてあり得ない、しかも月の裏側から奇襲攻撃?と思ったのですが、100年後は先過ぎて想像できません。

最近書店で見かけて購読したのが、「2050年の世界」です。作者はヘイミシュ・マクレイ、イギリスの方です。

2050年まであと27年、世界はどう変わるのでしょうか。何事もなければ私はギリギリ生きてる年齢です。日本に対しては以下のように書かれています。

少子高齢化のパイオニア、すでに地球上で最も高齢な社会となっている。

国民は文化生活を送っているが、経済のほとんどの分野で世界の最先端から遠ざかっている。国の財政状況に懸念がある。公的債務の対GDP比が高くこれからも上昇しつづけるが、この状況は持続不可能であり、デフォルトになるだろう。日本は深刻な財政問題を管理することになり、世界に関心を持たなくなる。

なんとも不安です。現在も増税やら減税やら言っていますが、これは賢い人にお願いするしかなく、私たちはもっと政治に関心を持たなくてはなりません。

世界のことは、このように予測しています。

世界の人口は100億人になり、気候変動は重大な懸念になる。モノや食は現地生産に重点がおかれるようになる。
人の購買パターンは財からサービスにシフトする。資本主義体制は揺らぎ終止符が打たれる。
暗号資産は行き詰まり価値を失う。オンライン取引が現金にとってかわる。
西側の優位性はまちがいなく小さくなる。テクノロジーは進歩し続ける。民主主義と市場資本主義は後退する。

国別の要約です。

アメリカ       安泰
カナダ        アメリカ次第
メキシコ       見通し明るい
南アメリカ      歩みは遅い
イギリス       傲慢さを捨てれば大丈夫
ドイツ        堅調
フランス       移民の待遇をよくすれば安定する
イタリア、スペイン、ポルトガル   逆風
北欧         安全で安定
ロシア        悲劇は続く
トルコ        ナショナリズムの道をゆく
中国         環境は改善されるが、経済は衰退
インド        世界3位の経済国になり、影響力は高まる
パキスタン・バングラデシュ  今より豊かになる
スリランカ      順調に発展する
朝鮮半島       統一する可能性は高いが武力紛争が起こる可能性も高い
インドネシア     混沌とした大国
フィリピン      本来はもっとうまくやれるはずだが、どういうわけか生活水準が上がらない。謎。                         
タイ・マレーシア   2020年の韓国なみになる
ベトナム・ラオス・カンボジア  少し遅れてタイ・マレーシアに続く
ミャンマー      先が見通せない
ナイジェリア・南アフリカ  穏やかに繁栄する
ジンバブエ・タンザニア・ケニア・ガーナ・エチオピア・モロッコ・アルジェニア・チュニジア 次の30年は上手くいく
リビア        厳しい
中東         予測不可能
オーストラリア    幸運な国であり続ける
ニュージーランド   問題ない

この本にはもっと不安な事、前向きな事もたくさん書かれています。人工動態や資源と環境について。貿易と金融について。テクノロジーについて。民主主義や政府について。

以前、何かの記事に「民主主義は終わり、かわりに封建主義の時代が来る」というのを読んだ事があります。民主主義はいいに決まっていると思っていましたが、問題は多く今後も続くとは限らないようです。
長々と書いてしまいましたが、どの国のだれもが幸せになれるよう願ってやみません。

#2050年の世界