映画の思い出 & 最近観た映画

映画

映画の思い出

子どもの時から映画が好きで、よくテレビの洋画劇場を見ていました。
SFやミュージカルや西部劇。「奥様は魔女」も見ていました。

私のお気に入りは『サウンド・オブ・ミュージック』です。
人気があったのか何度もテレビで放送されました。

中学1年の時、同級生にこの映画のサントラ版を持っている人がいて貸してもらいました。
カセットテープに録音し何度も聞きかえしたものです。
当時庭で飼っていたニワトリの声も同時に録音されてしまい、聞く度にニワトリの鳴き声も再生されるのでした。

大人になってから新宿の、今はなきミニシアターでこの映画のリバイバル上映を観ました。
驚いたのはマリアとトラップ大佐のキスシーンがあったことです。それもかなり長めのキスです。
教会で鐘が鳴り響いていました。テレビではキスシーンはカットされていたのを、その時まで知りませんでした。マリアのウェディングドレス姿も美しく、ベールの長さにうっとりしました。

初めて一人で映画を観たのが、桃井かおりさん主演の『もう頬づえはつかない』です。
初めて有楽町に行きました。
当時は恋愛経験が無く、なんであんなに一人の男に執着するのか理解出来ない、ひよっこ高校生でした。桃井かおりさんの着ていた白い木綿のネグリジェが素敵で、まねして似たようなものを買い、大人気分を味わいました。

続いて洋画に挑戦だと、『マリア・ブラウンの結婚』という西ドイツ(当時)の映画を観ました。
これも有楽町まで行きました。戦争に翻弄され、この人あの人と男が変わってしまう主人公に、最後どうなるのかと心配しました。
結末が納得いかなかったけど、取り壊し前の日劇とマルベル堂が見られたので良しと思うことにしました。

それから、学校に行きたくなくて制服のまま平日の昼間、黒澤明監督の『影武者』を観ました。
死体が積み重なったお城をゆっくりとカメラが映し出していきます。武田信玄の死体を桶に入れて暗い森を通るシーンなど憶えています。
エキストラの数が尋常ではなく、さすが黒澤明だと感動しました。
悪いことをしている愉快な気持ちでしたが、何してるんだろうと、私は落ち込みながら帰宅しました。暗くがらんとした映画館の館内を思い出す時があります。

現実を忘れさせてくれる映画にはまり、映画好きな友人も出来て、そのうちレンタルビデオ屋も出来て色々楽しみました。

今から5~10年くらい前(忘れましたが)、映画鑑賞を二人の共通の趣味したいという夫の提案で、週末一緒に映画館に行くようになりました。基本的に夫の見たい映画を観ています。自分の見たいものは一人で別に見に行きます。

理由は、一人だと寂しくていられないそうです。夫は外食も一人で出来ません。
ウサギ年生まれだからか、寂しいと死んじゃうらしいです。いいかげん大人なので自立してほしいです。

映画の感想をブログに書いてますが、文章を完成させるのが遅いため最近詰まってしまいました。
書いていない映画が3本あります。もう少し書かせて下さい。

最近観た映画

「ドッグマン」
犬がたくさん登場するので、犬好きの方におすすめです。
主人公ダグラスは父親の虐待を受けながら、父親が闘犬用に飼育しているたくさんの犬と犬小屋で育ちます。
不幸な生い立ちですが、犬と意思疎通できる能力を授かりました。
この能力を使い、自分に刃向かう敵をやっつけます。
とにかく犬が数十匹、犬種も様々、主人に対し忠実であり健気です。
主人公がまるで神のように、その周りを犬達が取り囲み、宗教的なラストでした。

「ゴールド・ボーイ」
少年少女3人組と資産家の財産を狙う悪い男が、だまし合い、そして殺し合いをするという映画です。
崖から義父母を突き落とし、妻を殺し、一家の財産を狙う野心家の男、東昇(岡田将生さん)が主人公です。
端正な顔立ちから悪の匂いがプンプンします。
少年少女達が動画を撮っていたら、うしろの崖から二人の人間が落ちてくるのを発見してしまいます。
すぐ警察に届ければよかったのに、少年は動画をネタに東昇を脅します。
そして血みどろの戦いが始まり、生き残るのは誰かという内容です。
原作は中国のベストセラー「悪童たち」で、実写ドラマ化もされているそうです。
内容は少し抑えたそうですが、原作とドラマはもっと衝撃的らしいです。
それでもヒリヒリとした味わいで、観ているのがつらくなるようなシーンが多くありました。
少年少女組の俳優は、羽村仁成君、星乃あんなさん、前出耀志君、皆さん素晴らしい演技でした。
特に羽村仁成君は二面性のある複雑な少年を演じており、最優秀新人賞を差し上げたいです。

中国の小説は面白そうで関心があります。SF小説「三体」読んでみたいですが、分厚すぎて読破できる自信が全くないんですよね。

「落下の解剖学」
国際的なたくさんの賞を受賞した映画です。
サンドラはドイツ人の流行作家で、夫サミュエルと11才の息子ダニエルと愛犬スヌープの3人と1匹で、夫のふるさとであるフランスの人里はなれた雪山の山荘で暮らしています。
黒いサングラスをかけるダニエルがスヌープと散歩から戻ると、外の雪の上で倒れているサミュエルに気づきます。
父親が頭から血を流している様子にダニエルは大声をあげます。
家の中ではサンドラが一人。さっきまで家で学生のインタビューを受けていましたが、学生が帰ったあと昼寝をしていました。
サンドラに殺人容疑がかかります。唯一の証人はダニエルだけです。ダニエルは視覚障害があること、傷害を負った原因はサミュエルにあることが途中で分かります。
しかもサミュエルは夫婦げんかの音声を密かに録音しており、殴り合った音までもがUSBメモリに残されていたのです。
検察は「殺人」と言いサンドラは「自殺」と言います。自殺の理由は分からないけど、自分が殺していないので、自殺というしかありませんでした。
裁判が始まると次から次へ夫婦の秘密が暴露され、いったい結末はどうなるのかというスリリングな内容になっています。

愛犬のスヌープが圧倒的に可愛いです。

傷ついている人が分かる様子で、ダニエルのそばにずっといますが、長い裁判を終えてようやくくつろぐサンドラに、スヌープがそっと寄り添うラストが感動させられます。
米アカデミー賞の授賞式で椅子のうえでちょこんと座っている画像がSNSに投稿されていました。 最優秀助演男優賞はアジア人を無視した男ではなく、賢くてかわいいスヌープに差し上げたいです。

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