見始めは同じ恰好をしたおじさんばかりで、見分けが付かなくなるのではないかと心配しましたが、主要な人物が6人程度だったので心配ご無用でした。
次期ローマ教皇を決める選挙のことを「コンクラーベ」といいますが、「コンクラーベは根比べ」と誰かが言ったのを覚えていたため、選挙のやり方をすんなりと理解することが出来ました。選挙は投票数が2/3を超えるまで何度も繰り返します。
カトリック教会の最高指導者、ローマ教皇が急逝します。
主人公のイギリス出身のローレンス枢機卿はすぐにコンクラーベを取り仕切ることになります。世界中から続々と枢機卿がバチカンに集まります。選挙期間は外部と遮断され、スマホも禁止され、宿泊施設と礼拝堂の行き来だけになります。
野心のある人、無い人、秘密を抱えた人、過去にやらかした人、様々な人物が100人以上集まります。
少し遅れてアフガニスタン・カブール教区から、メキシコ出身のベニテス枢機卿が到着します。なんでも彼は前教皇が密かに任命したという、無名の存在でした。
コンクラーベの間は、たくさんのシスターたちが、たくさんの枢機卿の食事を作り配膳したりお世話をします。休憩時間に枢機卿の何人かが集まり、礼拝堂の外で喫煙しています。彼らが去った後にはタバコの吸い殻がいくつも落ちてて、マナーがちょっと悪いです。多分シスターたちが片付けてくれるでしょう。
やがて第1回コンクラーベが行われますが、2/3を超えた者はいませんでした。システィーナ礼拝堂の煙突から黒い煙がのぼり、決まらなかったことを信徒に伝えます。
次の日、午前に第2回、午後に第3回目コンクラーベが行われますが、また2/3を超える者がいませんでした。その間、誰が健康に問題を抱えているとか、不正をしているとか噂がたちますが、翌日第4回目、第5回目の選挙が粛々と行われます。
選挙3日目の第6回選挙の最中、礼拝堂に大きな爆発音が響きます。自爆テロでした。建物の一部が損壊し、何人もの死者が出ています。「宗教戦争だ!」と声を荒げて多様性を批判する者もいますが、ベニテスは「争いでたくさんの人が死ぬのを見た。」と戦争の虚しさを語ります。
午後に再度のコンクラーベが行われ、ようやく2/3を超えたのはベニテスでした。彼の静かなスピーチが空気の流れを変えたのだと思います。
白人ばかりの中でヒスパニック出身は初めてです。有力候補にアフリカ出身者もいましたが、過去の性的スキャンダルが発覚し、途中脱落しました。アジア人は背景と一体化していました。
礼拝堂の煙突から白い煙が上り、新しい教皇が決まったことを世界に知らせます。
そしてローレンスは衝撃的なことを知ります。ベニテスは男性ですが、子宮と卵巣を持つというインターセックスでした。茫然とするローレンスの顔がアップになります。
正直な気持ち、男ども、うろたえろ!と思いました。
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