クリスマスコンサート「アヴェ・マリア ウィーン室内弦楽オーケストラ」心が癒やされた時間とクリスマスの少し悲しい思い出。

その他あれこれ

 
街を歩くと、ピザの配達員さんがサンタクロースの格好でバイクに乗っています。
子どもの時の我が家にはクリスマスが無かったので、もちろんサンタさんのプレゼントも届きませんでした。

幼稚園の時、友だちがこう言ったのです。「サンタクロースは実はお父さんとお母さんなんだよ」
クリスマスを知らずに、プレゼントがもらえる制度も知らず、サンタクロースはいないという事実を先に知ってしまいました。その時の衝撃を今でも忘れる事が出来ません。
12月25日はクリスマスという日で、その前日はクリスマス・イブという日で、夜にケーキを食べて、夜中にサンタクロースがやってきて、枕元にプレゼントを置く、でもそれは実は自分の親で、だけど翌朝サンタクロースが来たと言って喜ばなくてはならないという一連の流れを全ていっぺんに知ったのです。
私の両親はそういうクリスマス制度があることを知っていたのか、いまだ聞いたことがありません。

私が小学校高学年になるとさすがに親もクリスマスのツリーを飾ることを知ったのでしょう。高さ30センチくらいのクリスマスツリーを買ってくれました。布団綿を雲に見立ててツリーに飾りました。赤と緑の点滅する電飾がついていましたが、点滅を暫し楽しんだ後、電気代がもったいないと電気コードを抜かれてしまいました。私も弟も親に遠慮して、クリスマスプレゼントの話題を口にした記憶がありません。

ハイソサエティな家の子どもに憧れました。そういう子どもは家族でクラシックコンサートに行くのです。

地元の市民会館でウィーン室内弦楽オーケストラのクリスマスコンサートに一人で行ってきました。
クリスマスシーズンになると毎年催されるコンサートで、毎年アヴェ・マリアを楽しみにしています。

コンサートマスターとチェロ奏者の方はご兄弟だそうで、お二人ともニコニコして優しそうな人柄です。17名の演奏者とソプラノ歌手2名、全体的に若い印象です。東京から離れているのにわざわざ来て下さり有り難いです。

三大アヴェ・マリアと知られるバッハ/グノー、カッチーノ、シューベルトの曲目にほかの曲を挟み、全部で16曲とおまけの2曲。
ヘンデルの歌劇「リナルド」より≪私を泣かせてください≫は初めて聞いたけど、ソプラノ歌手の情感溢れる歌にうっとりします。
バッハのG線上のアリア。
マチネの歌劇「タイス」より≪瞑想曲≫。
ヴィヴァルのディヴァイオリン協奏曲「四季」より≪冬≫。
サン=サーンスの「動物の謝肉祭」より≪白鳥≫は、チェロとハープだけで演奏されて、とってもシンプルで美しいです。
それぞれのアヴェ・マリアも素晴らしく、特にカッチーノのアヴェ・マリアはもっと聞いていたいくらい良かったです。

最後はクリスマスらしく、きよしこの夜を1番日本語で2番英語で歌ってくれました。まさか日本語で歌うとは知らずに、会場はうわぁ!と小さくどよめきました。
その次はWe Wish You a Merry Christmasで盛り上がり、途中シュッポン!という音もあり、楽しいひとときを過ごしました。

なんだか心が癒やされて、ふわふわした足取りで帰りました。
クリスマスとは無縁だった子ども時代の少し悲しい思い出。過ぎ去ったことをあれこれ考えても仕方のないことです。「仕方がないことは考えない」と夫は言います。そしてクリスマスの度、ショートケーキを買ってきてくれます。家に着いたら冷蔵庫にイチゴのショートケーキがありました。

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#クリスマス #クリスマスコンサート #ウィーン室内弦楽オーケストラ #アヴェ・マリア