本「王道っていう道、どこに通ってますか?」神田愛花さんから元気をもらえます。名言あり。でも、王道って何?

本屋で「わたしを見て!買って!」と猛烈にアピールしてくる本を発見しました。

フリーアナウンサーの神田愛花さんの本でした。週刊誌FRIDAYの連載コラムをまとめた一冊です。

神田さんといえばセント・フォース所属の元NHKアナウンサーで、夫はお笑いコンビのバナナマンの日村勇紀さん。フジテレビの「ぽかぽか」という番組でMCをされて、いつも明るくて元気な印象。元アナウンサーの中で最も活躍されている方のお一人です。

この本のタイトル「王道」に憧れ、何度も挑戦してきたが、それと同じくらい失敗していると語っています。
神田さんがいう王道とは?清純で控えめで楚々可憐な女子アナという意味らしいです。

まず私立小学校の受験に失敗。中高一貫の私立女子校を受験し失敗。大学も第一志望に失敗。女子アナの王道は民放キー局だろうと就活したが全て失敗。
でも、NHKアナウンサーに受かり初任地は地方局でした。失敗してもチャレンジし続ける神田さんはえらいです。

普通だったら言わないような、自慢話ととられてしまうような事もあっけらかんと書いてあります。

ここで書かれているエピソードの数々です。

○合コンによく行きました。行きまくっていました。
  ⇒男を見る目を養うことができ、その後インタビューの仕事に生かすことができた。

○ブランド品が好きで何が悪い!?
  ⇒男に色目を使って買ってもらう女性もいるが、自力で買う女性もたくさんいる。
   ブランド品には女の心を打つ物語がある。

○お金に興味がある。
  ⇒無欲の人間は守るものがなく、いつか大きな犯罪を犯すのではないかと、怖い。

○モテる人生を送ってきた。
  ⇒兄と弟がいたおきあげで、男性とも楽しく過ごせてしまうが、そのため誤解を与えてしまう。

○入院した時味噌汁が冷たくて思わずナースコールを押して温めなおしてもらった。
  ⇒後から猛省した。二度とこんなことはしないと誓った。

○カレから借りた憧れのスーツケースを別れた後も返さない。 
  ⇒元カレのプレゼント、昔はケジメのために捨てていたが、どうしても欲しくて、捨てない派に転向した。

正直で気持ちいいです。特に「ブランド品には女の心を打つ物語がある」これが気に入りました。
若い時はブランドに全く興味がありませんでしたが、最近はやっぱり良い物は良いと思うようになりました。長い歴史を持つ一流品のバックやアクセサリー、私も欲しいです。

高級スーツケースをパクった話しも、ちょっとやり過ぎではと思いましたが、神田さんの考えを知って納得しました。高価なプレゼントの半分は彼の優しさだけど、残りの半分は高価な物をプレゼントさせたいと思わせた自分自身、という考えになったそうです。

神田さんの自己肯定感の高さに私は慄きますが、唯一「私もそう思う」と感じたのが、「卒業に寂しさを感じない女」です。卒業式に寂しさを感じたことは一度もなく、泣いたことも一度も無いそうです。実は私も一度もありません。

ここまでは一致しますが、この先が違います。
神田さんは次へのワクワク感で卒業式が悲しくなかったという前向きさに対し、私は学校が苦手だったので「これで学校とおさらばできる!」という後ろ向きの理由でした。
つくづくうらやましいです。

私のことはさておき、神田さんの20代の頃は1日中エンジンを吹かしていたそうですが、今は早く50代になりたいそうです。40代は若くはないけど年寄りでもない中途半端な年令。50代になると楽になれると思っているそうです。でも、50代が楽かどうかは分かりません。私の50代初めは更年期障害に悩み、若さに未練たらたらでしたから。

ぽかぽかの裏話やハライチのお二人のエピソードも面白いですし、日村さんとの仲良しぶりも微笑ましいです。

読んでて楽しい本でした。女性の方におすすめです。

著者:神田愛花
発行:株式会社講談社

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