春画先生

映画

なんとも奇妙奇天烈な映画をみてしまいました。

日本のエッチな浮世絵、春画は2000年代から芸術的、文化的な価値が再評価され、フィンランドやスペインなどで「展覧会」が開かれてきました。
2013年には大英博物館で開催され大きな話題になりました。なんと9万人以上が訪れて来場者の6割が女性だったそうです。
海外からは「性の美しさが描かれている」「女性の性を正面から肯定している」という肯定的な意見が多かったようです。

日本ではなかなか会場が決まらず、2015年東京の目白台「永青文庫」で初めて大規模春画展が行われ、ものすごく大盛況でした。ここでもお客の半分以上が女性だったようです。

実はわたしも日本での春画展を見に行っており、夕方閉館間際に行ったためお客が少なくゆっくり見ることが出来ました。
男女とも着衣のまま性器だけが大きく描かれ、どの顔も記号のような顔に描かれています。
胸の大きさや形はこだわりが無かったようで、筆でスーと描かれているのみです。

昔は春画を男も女も楽しんだようで、どの春画の男女も楽しそうです。
明治時代前の性はおおらかだったんですね。

映画の話しに戻りますが、大学で春画の研究をしている有名な教授役が内野聖陽さん。
感情ダダ漏れ猪突猛進な弟子(弓子)役に北香那さん、心も体も自由でいい加減な出版社の男が柄本祐さん、教授の死んだ妻の姉役に安達祐実さん。

喫茶店で春画と教授同時に恋に落ちた弓子は前のめりに教授への愛を加速させていきますが、教授は死んだ前妻をずっと引きずったまま次の恋に進めません。その後どうなったかといと、なんともハチャメチャで、なんでこーなるの!?という終わり方です。

パンフには、『映画が終わった時、見る人に唖然としていてほしい』と書いてあるので、これは正しい感想なのだと実感しました。


原作・監督・脚本とも塩田明彦さんです。

#春画先生 #塩田明彦